金属加工や革細工を得意とするぼくにぴったりの趣味(副業)であり、もうすでに8本のリフィニッシュされたパター が、日本の各地に嫁いでいきました。※2007年12月現在
そんななか、また新たなパターを仕入れたのですがこれが全く想像もしていなかったのですが、ステンレス製だった のです。 これまでのリフィニッシュは鉄のヘッドで、ヤスリで削ってきれいにしてガンブルー仕上げをしています。 ところがステンレスはガンブルー仕上げができません。
「じゃあ、鏡面仕上げにすっか」なんて考え、このサイトのリフィニッシュの記事を読んでメールを くださった上利弘さんにその話をすると「その工程をサイトにアップして下さいね」との要望をいただきこのページを つくったわけです。
そういうわけで、手付かずの写真はなく、塗装が変に削れているのが一発目の写真です。
スポルディングのT.P.M.16です。 L字です。 かっこいいです。 塗装をはぎかけてあるのは別として、一見
そんなにひどくない状態に思われるでしょうが、ソールはこんなざまです。
さらにはシャフトとの接合部のネックが微妙に偏心してますねぇ
量産品の性とはいえ、これはいただけません。 このへんもしっかり修正していきたいところです。
正直、自分がメーカーだったら、こんなの恥ずかしくて売れない〜 と思うのですが。
ヘッドのリフィニッシュをするために一番初めにすることは、シャフトを抜くことです。 シャフトがついているのと いないのとでは、作業性に雲泥の差があります。 シャフトが傷つかないようにシャフトクランプを用いて万力で はさみ、ヒートガンで接合部を熱して接着剤を溶かしてヘッドをはずします。
スチールシャフトだったら、作業に特にきづかう点はありません。 ただ温めて、動くようになったら、ぐりぐりはずして いけばオッケーです。 カーボンシャフトは、温めすぎたり、ぐりぐりしたりしてはいけないので専用の工具が必要です。
ところでステンレスと言えば硬い。 今までのリフィニッシュは鉄ヘッドだったので、ヤスリ(紙とか布)でのんびりゴシ
ゴシしていましたが、そんなことしてたらいつまでたっても終わらないのでは? ここは電動工具でギュイ〜ンと
けずってしまいましょう。 今回はサンダー(ディスクグラインダー)の出番です。
サンダーにつけているのは、布やすりのたんざくが何枚もついているようなものです。 #120のものから始めましたが、 電動工具は一気に削ってしまうので注意が必要です。 こつとしては、サンダーの刃がなるべく広い面積に接触 するようにすることです。 小さい接触面積で作業すると、でこぼこになりがちです。
右の写真は上から、
【研磨作業前】
【#120での研磨後】
【#400での研磨後】
です。
このアングルだとわかりづらいかもしれませんが、ヘッドの下のほうを注目してください。 エッジのだるさが
気に入らなかったので、ピシッとエッジをいれました。 これだけで、かなりしまった印象になるはずです。
ここでひとまず手作業で、でこぼこの修正をしたほうがよさそうです。 まだ、ヤスリの目のあとのせいで、
でこぼこがないようにも見えますが、試しに#600を軽くあてたら結構めだちました。
手作業は、当て木に紙やすりを両面テープで貼り付けてやります。 L字パターは形状がシンプルなので、手作業
も
苦になりません。 これがピン型だったりすると・・・ 1本やったことがありますが、もう2度と手をつけたくない(汗)