シャフトの長尺化 2005/6/3
ってことでシャフトを伸ばしてみました。
1.準備
今回シャフトを伸ばすのに使うのはこれ。 LITE社の「Long-Drive Kit」です。
カーボンシャフト用で、φ12〜13.5mmまで対応しています。 ちなみにスチール用も販売されております。 ニーズが
あるのか、ちょいと疑問・・・
作業に入る前に、オリジナルの状態を測定しておきました。 重量は324g。 シャフトの長さはUSナイキのデータでは、
45.25インチ。 でもソールまでの実測だと44.85インチぐらいしかないんだよなぁ。
グリップをはずすのには、
グリップカッター
とかで、切ってはずしてしまうのが手っ取り早いのですが、「純正グリップを使いたい・・・」という欲望があります。
「なんとかはずせないかな?」ってことで、まわりを見渡すとペン立てに筆が・・・。 これならシャフトに傷をつけることもないだろう。
先端を平たく削って、グリップとシャフトの間に差し込み、グリップ溶液を吹きかける。 筆をぐりぐりまわしたり、抜き差し
したりする。 結構指の筋肉が疲れる作業であるが、純正グリップを再使用するためにがんばる。
筆の長さが足りず、グリップの半分ぐらいまでしか届かなかったが、ここまでくれば大丈夫。 あとは、ヘッドを持って
グリップをひねったり、溶液をグリップの奥へ送り込むように絞るようにしているとはずれます。 古くて硬くなったグリップ
じゃなかったら、なんとかはずせるのでお試しを。
無事にとれたグリップ。 シャフト側は、溶液をつけたウェスで拭けばきれいになります。 しか〜しグリップは、中に
両面テープのかすが残っていて汚い状態です。 以前、アイアンのグリップを一度はずしてまた取り付けたときに、両面テープの
かすの掃除をおろそかにしたことがあったのですが、思った以上にでこぼこして違和感たっぷりでしたので、掃除はきっちり行いましょう。
グリップ内の掃除は、直径10ミリぐらいのボルトを使いました。 ただの棒でも良いのでしょうが、ねじのギザギザにウェスが
しっかり食いつくので最高です。
ボルトに、細く切ったウェスを写真のように巻きつけて、グリップ溶液を吹き付けてグリップに差し込み、ぐりぐりすること
数回。 グリップの中はすっかりきれいになりました。
2.目標長さの加工
ロングドライブキットは、樹脂製の短いシャフトのようなものをシャフトに差し込んで長尺化します。 2インチのばすキット
です。 純正状態で45.25インチですから、そのまま使うと47.25インチになります。 規則ではクラブの長さは47インチまでです
からこのままでは違反になります。
と、ここまで書いて確認のためにJGAのホームページで規則を確認したところ、
「クラブの全長は18インチ(457.2ミリメートル)以上でなければならず、パターを除いては48インチ(1,219.2mm)を超えてはならない。」
あらららら・・・・・(゚o゚;) 記憶違いでした。
それはまあよしとして(アセアセ) 目標は47インチです(キッパリ) 47-45.25=1.75 ですので、その長さになるように切断します。
万力ではさんで、金のこで切りました。 切断面はヤスリで丁寧に仕上げます。
切断後の長さを計測します。
あっあああ・・・(-_-;)
また、今気づいてしまいました。
47-45.25=1.75なのに、1.25という答えを導き出して
いたことを。 ということは、47インチ目標だったけど46.5インチになってるのかぁ・・・
ちょっとショックだけど、過ぎたことは気にしないのがゴルファー!
3.取り付け
接着剤は2液性のエポキシ接着剤を使います。 接着剤の説明書通りに、よく混ぜてから塗布します。
接着剤がシャフトの内側にも、まんべんなく付くように、ぐるぐる回しながら差し込んでいきます。 差し込み
終わった状況が右の写真。 はみ出た接着剤は、きれいにふき取りましょう。
はみ出た接着剤をふき取って、取り付け完了です。 接着剤の硬化時間が経過するまで、クラブヘッドを上にして
置いておきます。 これは、まだ固まっていない接着剤がヘッド側へたれていくのを防ぐためです。
接着剤の硬化時間が過ぎたら、グリップを正しくつけたのと同じ位置にセロテープ等で仮付けして、スイングバランスを
計ります。 シャフトを長くすると、ヘッドが重いバランスになってしまうので、グリップ側にキット付属の鉛を
取り付けます。
今回は長さ調整のために、延長するシャフトを切断したため、付属の鉛を収める穴が無くなってしまいました。
仕方が無いので、現在の穴に入るように鉛を細めにします。 鉛は、ころがしながらハンマーで叩けば、
つぶれて細くなっていきます。 最終的にはヤスリで形を整えて、鉛を装着です。
4.グリップの取り付け
参考までにグリップの重さを測定します。 USイグナイトの純正グリップはごらんの通り「51グラム」でした。
グリップ用両面テープは
これを使いました。 幅20ミリで10mありますので、けっこう使えます。
テープは螺旋巻きにしました。 まずグリップをあててみて、どこまでささるのかしるしをしておきます。
グリップの先端を少し余らせた状態で巻き始めて、しるしの5ミリ手前で終わるように斜めに切って貼り付けます。
グリップエンドに余らせた両面テープは、シャフトの穴を塞ぎ、異物の混入を防ぐためのものです。 ぴたぴたと
重ねて折りたたんでおきます。
グリップを装着するのに、以前は薄めた洗剤を使用していました(貧) 今回は初めてグリップ交換溶液
を使いました。 なんてったって作業が楽! グリップはずした後の掃除にも使えるし、絶対あったほうがいいですね。
さて、いよいよグリップの装着です。 まずグリップ内部にグリップ溶液をちゅうにゅ〜 グリップエンドに穴があいている
タイプは、ティーなんぞをさして穴を塞いでおきます。
シャフトに貼った両面テープにもグリップ溶液を吹きかけます。 今までの一連の溶液吹きかけ作業は、周りにグリップ溶液が
飛び散りますので、周辺の養生をしっかりしておかないと大変なことになりますのでご注意を♪
グリップ溶液を吹きかけたら、グリップをシャフトに差し込みます。 にゅるにゅる〜〜っと入っていくこの感じは・・・(略)
さす前に、グリップにさしておいたティーは、はずしておいた方が良いです。 途中で圧力を感じてからはずすと、穴から
グリップ溶液が吹き出ます(^^ゞ グリップは先ほどしるしをしておいたところまで入れ、向きもきっちり合わせてくださいね。
[後から直す=もう一度グリップをはずす] ですから。
5.完成 そして試打
グリップ溶液の注意書きには、「風通しの良いところに24時間放置してください」と書いてありますので、そこは遵守。
下の表は、オリジナルと長尺化の比較です。
オリジナル | 長尺化 | |
長さ | 45.25インチ | 46.5インチ |
重さ | 324グラム | 344グラム |
バランス | D2 | D4 |
ワッグルしてみると、ちょっと重い。 重くて長い・・・だいじょうぶかな?
完成した長尺USイグナイトを持って、いざ練習場へ! 行ったのは川崎市麻生区の「百合丘ゴルフクラブ」です。
ここは250ヤードのレンジの他、バンカー練習場・練習グリーン・3Hのショートコースがあります。 レンジは3ブロックに
分かれ、中央は2階までありますが左右は1階しかありません。 なので太陽の下で打てる開放感が最高です。
いつもは250ヤードのネットのふもとまで届くのがやっと。 はたして・・・
届きました! ネットの中段にビシッと当たってます^^ 今まで無かった、ボールがつぶれる感覚があります。
重いのもそれほど気にならないし、USイグナイトをエースドラにしてもいいかな♪
今回は、延長する長さに合わせてキットの加工をしましたが、そんなのめんどくさいって方は ロングドライブ ステップバイステップキット G-384 なんていかがでしょうか? これは、「だんだんシャフトを伸ばして長尺に慣れる」というのが本来の目的なのですが、 3種類の長さがそろっているので、自分の好みに合わせて選ぶことができて便利ではないでしょうか。
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